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Vol.092 / PTSDってご存知ですか?
今年は東日本大震災をはじめ、大きな災害が次々と起こっています。先日もタイでは大洪水が起こり、トルコでもマグニチュード(M)7.2という大きな地震によってたくさんの被災者が出ています。日本でも、台風12号は和歌山県や奈良県に甚大な被害を及ぼしました。
このような大きな災害や事故によって怪我や病気が発生するのはもちろんですが、人は心にも大きな傷を負います。そして、その傷の深さは計り知れず、何年も経ってそのような状態から脱してにもかかわらず現在その体験をしているかのような状態に陥ったり、悪夢を見たり、フラッシュバック(再体験)をしたりすることがあります。このような状態を「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」と言います。

PTSDは、Post-traumatic Stress Disorder" の略称です。PTSDの「T」はトラウマのことで、現在日本では「トラウマ」といえば、原因になる事象のことを表すことが多いのですが、本来は「心の傷」を示す言葉です。大きな災害や事故、事件などによって負った心の傷は、何年経っても、そのような状態からとっくに脱していても、完全に癒えるのは難しいとされます。

あの地下鉄サリン事件でも、数年経って日常生活に戻っているのにもかかわらず、救急車の音を聞くたびにフラッシュバックを起こしてパニック状態になる人がテレビに映し出されていました。何らかのきっかけで、または特にきっかけもないのに、つらい体験を繰り返してしまい、その結果、あるいはそのような出来事を思い出させるような活動、状況、人物を避けたり、その結果として孤立化したり、感情麻痺や集中困難、不眠に悩まされたり、いつも過剰な警戒状態を続けていたりしてしまいます。

PTSDには事故や災害などによる急性のものもあれば、虐待やいじめなどによる慢性のものもあります。人は、自我のコントロールを超えた暴力的・侵入的な刺激に対して、心の一部を麻痺させることで自分を守ろうとします。虐待児が痛みを感じなくなったり、事故に遭った人が事故場面の記憶を一部失ったり、いじめによって無視しつづけられた人が感情を麻痺させたりするのは典型的な例です。
心が一部麻痺したままでいると、さまざまな形で以上信号を発します。これがPTSDの症状となって現れます。

PTSDの症状は、悪夢やフラッシュバックなどの再体験以外にも、頭痛や吐気、腹痛ほかさまざまな身体症状となって現れることがあります。特に子どもの場合、イメージや身体感覚と一緒に体験を取り込んでしまうので、身体症状が強く出ることがあります。大人でも、「自分はストレスに強い」「心が弱いと思われたくない」などと強がる傾向にあると、身体症状のほうが目立ってしまい、身体的な検査ばかりしてなかなかPTSDにたどり着けない場合もあります。
PTSDかどうかを見分けるには、専門家が「DSM‐??の診断基軸」を使って診断します。これには、成人の場合は、A体験・B再体験・C逃避状態・D覚醒状況の異常という四項目が関係します。子どもの場合は解離症状(現実感がない)が加わります。

PTSDを負った人が身近にいる場合、けっして口にしてはいけないことがあります。
「同じことばかり言うな」「もっと大変な人がいるんだから、頑張れ」「昔のことは忘れろ」「心が弱いから」「必ずいいことがあるから」などです。周囲の人は、叱咤激励して何とか立ち直ってもらいたいという思いから出る言葉もありますが、PTSDを負った人にはかえって負担にしかならないのです。
被害者には事件や事故に対して少しも責任はありません。また、事前に回避することも不可能です。心の傷が癒えるには10年単位の長い年月がかかります。身近にPTSDを負った人がいれば、これらのことを理解しながら現在の状態をまるごとそのまま受け止め、それ以前の元気な状態と比べたりしないようにしましょう。被害者の体験を、他の人の被害や事件と比べたりするのはもってのほかですよ。

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