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以前はサラリーマンだったというのは本当ですか?
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はい。名古屋でコンピューター会社や業務用食器の販売会社で、営業をしていました。深夜近くまで
ノルマに追われ、出来合いのお弁当を食べるようなストレスだらけの生活でしたね。91年に脱サラを
しました。
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何かきっかけがあったのでしょうか?
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農薬や化学肥料を使わずに野菜を作るグループに出会いました。その方たちの人生観や野菜の美味しさに、触発されましたね。
私は鹿児島の出身なのです。だから思い切ってUターンをしたい、と。妻と3人の子供がおりますが、子供は当時小さかったので、何がなんだかわからないうちに引越しをしましたよ(笑)。
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いきなり養鶏をする、といってもどこから手をつけるのかわからないのでは?
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私は、ブロイラー養鶏農家の次男として生まれました。ですから、鶏自体は
なじみがありました。ただ私がやりたかったのは、放し飼いの自然養鶏。
同じような自然養鶏をされている方のところに行って、手法について教えていただきました。ただし、教えてもらうのは本当の基本部分のみ。あとは、自分が
どこまでこだわるのか、ということになります。
見よう見まねで初めて鶏舎を自分で立てましたが、大胆な鶏舎でしたよ。
おおざっぱというかね。
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元々の知り合いでなくても、養鶏方法などを教えてくれるのですか?ちょっと驚きです。
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そうですか?こういう考え方に共鳴する人が教えを請えば、教えるのが当たり前のようになっていますね。そこには何の損得もありません。私のところにも
毎年数人の方がいらっしゃいますよ。
なんだろう、こういうとことんこだわった食べ物がもっと増えるといいなあ、という思いがあるからなのでしょうね。

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スーパーで卵を購入しようと思い、パッケージを見ると、「放し飼い」「赤卵」「地卵」「自然卵」などいろいろな表記があります。消費者としてよくわからないのですが、「放し飼い」の定義について教えてください。
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例えば「地鳥が産んだ…」という場合ですが、地鳥と呼ばれる鶏は決められていますのでそれ以外が産んだ卵には表示することができません。ただ、その他はネーミングとして表示しているものも結構
多いです。 「放し飼い」の定義ですが、ご存知のように鳥インフルエンザ対策で、現在は100%の放し
飼いというのはできなくなりました。
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先程鶏舎と鶏の様子を見せていただきましたが、山の中に鶏舎があるという感じですね。
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裏山の3ヘクタールが私の農地なのですが、そこに赤鶏の成鶏が約2000羽います。ここに数個の
鶏舎があり、朝、鶏舎の扉をあけると勝手に鶏が飛び出していく。山に生えている草をついばんだり、
砂あびをしたり、時には鶏同士で小さなけんかをしたりと、まあ自由気ままですわ。
こうして日中は自由にしていて、暗くなると自分たちで鶏舎にもどりますから、そこで扉を閉めに行く。
うちの放し飼いはこんな感じですね。 
うちの鶏は、山の中の草をよろこんでついばんでいましたよね。これがね、科学的な飼料しか食べて
いない鶏や放し飼いになっていない鶏ですと、自然の草に興味がなくて食べることがないのです。

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サン・プロジェクトからにんにく卵黄の卵に、という話がきたときはどう思われましたか?
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にんにく卵黄の原材料に対するこだわりに、共鳴しました。
これなら、私の卵を提供してもいいと思いました。 現代の生活では、 食べ物の生産現場は全く見えない状況です。どうやって作っているのか、どんな管理しているのか。私は、見えないからこそ、
皆さんに代わってしっかりやっていきたいと思っています。
でも、私も時々は街にでて、フライドチキンも食べますよ(笑)。
今はこうして自然の中で暮らして、無農薬の野菜や放し飼いの
有精卵を食べている生活です。とはいえ厳しいサラリーマンの経験もある。都会で暮らして時間に追われると、カラダに良いものばかりを選ぶということがとても難しいですよね。そんな人の気持ちもわかります。だから、便利なものをすべて否定するつもりもないです。
私のつくった卵で、少しでも誰かの役に立つことができれば嬉しいのです。
私自身は、精神的な豊かさを備えた農業とともに自分の人生はおくりたい。

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その日の朝に収穫した野菜や卵が並ぶ、レストラン「ほっとかん」。穂満さんの奥様が店長さんです。 |

聞き手:WEB制作会社マッターホルン古川尚美
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