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Vol.080 / 痩せすぎ危険!
生活習慣病やメタボリック症候群など、太りすぎには注意が促され、国や自治体からも指導が入るようになりました。病院でも保健所でも、太っていることでメリットがあるとすれば、骨粗しょう症になりにくいことだけで、リスクのほうが高いといわれています。ところが、実は痩せすぎもリスクが高いことが、最近の疫学研究で判明したとのことです。

体格を表す指標にBMIというのがあります。「Body Mass Index」の略で、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出することができます。身長160cm・体重55kgの人なら、「55÷1.6÷1.6≒21.48」で、BMIはおよそ21となるわけです。BMIでは「病気にかかっている人が最も少ない」数値を理想体重としており、その数値は「22」。これを基準として、それ以外は下記のような基準で判定されます。

・17.6以下 やせすぎ、
・19.8以下 やせ気味
・22 理想体重
・24.2以上 過体重
・26.4以上 肥満

ところが、BMIが18.5未満、18.5〜20.9、21.0〜22.9、23.0〜24.9、25.0〜26.9、27以上の6つのグループに分け、疫学研究によって10年にわたる追跡調査をしたところ、意外な事実がわかりました。なんと、死亡率が最も低かったのは、理想体重よりもやや太めとされる23.0〜24.9のグループだったのです。上下とも理想体重から離れるほど死亡率は増加しますが、18.5未満のグループと30以上のグループでは、死亡率は理想体重の約2倍となりました。アメリカでも同様の研究発表がされています。

これまで、肥満はよく問題視されてきましたが、この研究により痩せすぎの人も死亡率が高くなることがわかりました。そのため、近年の欧米では、間違った美の観点を与えるとして、BMIが18以下の人はファッションモデルとしての活動をさせないなどの措置をとるようになっています。スリムで美しいモデル体型にあこがれる女性は多いですが、それによって過剰なダイエットが繰り返されるのを防ぐためです。

日本ではまだ特に規制もされていませんが、若い女性の痩せ傾向は加熱しています。日本女性のBMIは20代が突出して低く、2000年代以降は30代・40代の女性もこれを追いかけるように低くなる傾向が見られました。これは他国や男性には見られない、日本女性特有の傾向だそう。女性なら、いつでも若く美しくありたいという願望を持つのは当然ともいえますが、若い女性の痩せ傾向は健康や出産への悪影響が懸念されています。

痩せすぎの人の死亡率が高い原因として、栄養の不足が挙げられます。BMI18.5未満のグループでは、脳内出血による死亡が特に目立ちました。これは、血管に栄養がいきわたらないために血管壁がもろくなることや、総コレステロール量が少ないためと考えられています。体重が少ないために骨密度が少なく、骨折しやすい傾向も示唆されています。それ以外に特に目立った疾患は報告されていませんが、痩せている人は総体的に栄養が不足しがちで、さまざまな身体の部位が健康被害を受けているとみられています。

これまでも言われてきたように、BMIが30を超えるような肥満体型は健康に深刻な被害をもたらす危険性を秘めていますが、痩せすぎもまた危険です。過剰なダイエットはやめ、理想体重からちょっと太めを目指すのが、健康の秘訣といえそうですね。


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