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Vol.070 / 味覚と健康の関係とは
おいしいものを食べているときって、至福のときですよね。ストレスがたまったときのやけ食いやドカ食いは、幸せな気持ちを取り戻してストレスを解消しようとする自然な反応なのかもしれません。
反対に、ものを食べてもおいしく感じられないと、大変なストレスになってしまいます。味覚は、健康と大いに関連性があるのです。

味覚障害にかかったことの人の話によると、物の味を感じなくなったら、食べようという気持ちそのものが失せてしまうそうです。口の中が常に甘さや苦さを感じたりして、食べ物を口に入れてもおいしくなく、もちろん幸福感など得られません。「好きなものなのにおいしくない」「人がおいしいといっているのに感じられない」というのは、激しいストレスになると言います。舌に食べ物を乗せるのがつらくなり、丸ごと飲み込めるものしか食べられなくなる人もいます。当然、栄養のバランスは崩れ、体調も悪くなります。

味覚は、甘味・苦味・塩味・酸味・旨味の五味を、舌や軟口蓋、咽頭の上皮などにある味細胞で感じ、それを脳に伝達することで感じることができます。味細胞にある味蕾(みらい)は、その味を脳に伝える役割を果たしています。
人は生まれてすぐ、まず甘味を好みます。多くの子供は苦味や酸味が苦手ですが、これは毒物や腐敗物などの味と共通するから。本能的に身体に悪い味を避けているのです。ただし、食の経験を積んだりストレスや疲れなどで体調の変化があったりすることで、味の好みは変わってきます。腐敗物の酸味と酢やレモン、梅干の酸味は別物だと学習すれば食べられるようになりますし、大人になるとコーヒーや日本茶、ビールがおいしく感じられます。また、疲れやストレスがたまると、やけに甘いものが欲しくなったりしますね。

味を感じることができない場合、味細胞や味蕾そのものが異変を起こしている場合と、伝達する神経やそれを受け取る脳に異変がある場合などが考えられます。認知症になると味覚障害が起こることがありますが、これは脳のほうの異変です。しかし、認知症などとは程遠い若い世代にも、味覚障害が増えているといいます。ジャンクフードがはびこり、加工食品で強い味つけのものが増えている昨今、若い人たちも塩味や辛味などの刺激の強い味を好む傾向があります。強い味というのは、その味単独の刺激が強いだけで、深みがありません。五味が程よく混ざり合って出している深い味わいは、やはり良質の天然素材の食べ物を、最低限の調味料を使って極力素材の味を生かしながら丁寧に調理することによって生まれます。さまざまな素材の味を上手に組み合わせることは、栄養バランスをとるのにも最適です。その反対に、単一の強い味ばかりを好めば、栄養バランスは崩れ、体調は悪くなり、味覚も偏って繊細な味の違いを感じられなくなります。その結果、ますます強い味を好むようになり、塩分や糖分の摂りすぎで生活習慣病にかかってしまいかねません。

味覚は、生まれたときのままではありません。食の経験によって育てていくものです。最近では子供の食育について叫ばれていますが、これは栄養バランスや食事環境だけでなく味覚についても当てはまると思います。味覚が特に育つのは10代まで。この期間に五味のバランスのよい深い味わいの食事をとる習慣をつければ、自然に栄養バランスの取れた食事を好むようになり、その後の健康維持にも大いに役立つのです。もちろん、20代以上だからといって遅くはありません。加工食品を極力避け、素材の味を生かした食事を心がければ、ゆっくりではありますが、深い味わいのものをおいしく食べられるようになってきます。

先日テレビで、常にマイブレンドの激辛唐辛子を持ち歩き、何にでもそれをたっぷりふりかけて食べている中学生のことが放映されていましたが、見ていて心配になりました。彼女自身の身体もそうですが、彼女が母親になったとき、夫や子供にどのような料理を食べさせるのでしょう? 家族は健康でいられるのでしょうか? そういった意味からも、味覚についてもっと意識していきたいものですね。
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